こんにちは!いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。
前回の記事では「2.02.2 ファイルシステムの管理①」として、mkfs や fsck、tune2fs などext4関連のツールを解説しました。まだご覧になっていない方は先にそちらをどうぞ!
👉 【前々回記事】 2.02.1 ファイルシステムの管理①
👉 【前回記事】 2.02.2 ファイルシステムの管理②
後半の今回は XFS・Btrfs の管理ツール と、ディスクの健康診断ができる SMART を解説します。どれも試験・実務で頻出のトピックなので、最後まで一緒に確認していきましょう!
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主題番号 | 2.02.2 ファイルシステムの管理(後半) |
| 重要度 | 4(主題2.02の中で最高!) |
| 主なコマンド | xfs_info, xfs_repair, xfsdump, xfsrestore, btrfs, btrfs-convert, smartctl, smartd |
📌 この記事のゴール
- XFSの各管理コマンドを使い分けられる
- Btrfsのsubvolume・snapshotの概念を理解できる
- SMARTを使ってディスクの健康状態を確認できる
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XFS は RHEL/CentOS/Rocky Linux 系のデフォルトファイルシステムで、大容量・高スループットに強いのが特徴です。ext4とは管理コマンドが別系統になるので要注意!
XFS コマンド一覧(まず全体像を把握しよう)
| コマンド | 役割 | ext4の対応コマンド |
|---|---|---|
xfs_info | ファイルシステム情報を表示 | dumpe2fs -h |
xfs_repair -n | 整合性チェック(修復なし・ドライラン) | fsck -n |
xfs_repair | 整合性チェック+修復 | fsck |
xfsdump | バックアップ | dump |
xfsrestore | リストア | restore |
💡 覚え方
XFS系コマンドは全部「xfs_」か「xfs」で始まります。ext4と混同しないようにセットで覚えましょう!
⚠️
xfs_checkについて
古い資料ではxfs_checkが紹介されていることがありますが、現在の xfsprogs では非推奨・削除済みです。試験で「修復せずチェックだけしたい」と出たらxfs_repair -nを選びましょう!
xfs_info:ファイルシステムの情報確認
# マウントポイントを指定して情報表示
xfs_info /mnt/data
# デバイスを指定して情報表示(アンマウント状態でもOK)
xfs_info /dev/sdb1
ブロックサイズ・セクターサイズ・データブロック数などが表示されます。
xfs_repair:チェックと修復
# チェックのみ(修復しない・ドライランモード)
xfs_repair -n /dev/sdb1
# チェックと修復
xfs_repair /dev/sdb1
★ ここがポイント!
xfs_repair -nは修復を実行せず確認だけするオプションです。試験では「修復せずにチェックだけしたい場合のXFSコマンドは?」という形で問われます。
⚠️ 注意:
xfs_repairは必ずアンマウント状態で実行してください。マウント中に実行するとデータが壊れる可能性があります。
xfsdump / xfsrestore:バックアップとリストア
XFSのバックアップには dump ではなく必ず xfsdump を使います!
# /mnt/data を /backup/data.dump にバックアップ(レベル0 = フル)
xfsdump -l 0 -f /backup/data.dump /mnt/data
# リストア
xfsrestore -f /backup/data.dump /mnt/restore
| オプション | 説明 |
|---|---|
-l <レベル> | バックアップレベル(0=フル、1〜9=差分) |
-f <ファイル> | バックアップ先/元のファイルを指定 |
👉 ext4 の
dump/restoreについては 2.02.2 前半記事 で解説しています。
BtrfsはLinuxの次世代ファイルシステムです。「スナップショット」や「サブボリューム」といった高度な機能を備えており、LinuCレベル2でも出題対象になっています。
Btrfsの特徴(試験で押さえるポイント)
- サブボリューム(subvolume):ファイルシステム内に独立した領域を作れる
- スナップショット(snapshot):ある時点のデータの状態を瞬時に保存できる(差分管理)
- CoW(Copy on Write):変更前のデータを保持しながら書き込む仕組み
- ext4からの変換が可能(
btrfs-convert)
btrfs コマンド
# サブボリュームの作成
btrfs subvolume create /mnt/btrfs/subvol1
# サブボリュームの一覧表示
btrfs subvolume list /mnt/btrfs
# スナップショットの作成(読み書き可能)
btrfs subvolume snapshot /mnt/btrfs/subvol1 /mnt/btrfs/subvol1_snap
# スナップショットの作成(読み取り専用)
btrfs subvolume snapshot -r /mnt/btrfs/subvol1 /mnt/btrfs/subvol1_snap_ro
# ファイルシステムの整合性チェック
btrfs check /dev/sdb1
# ファイルシステム情報の確認
btrfs filesystem show /mnt/btrfs
ext4 → Btrfs への変換:btrfs-convert
既存のext4ファイルシステムをBtrfsに変換できます。
# まずアンマウントする
umount /dev/sdb1
# ext4をBtrfsに変換
btrfs-convert /dev/sdb1
# 元のext4に戻したい場合(ロールバック)
btrfs-convert -r /dev/sdb1
💡 ロールバックについて(試験でも重要!)
btrfs-convert -r(または--rollback)を使うと、変換前のext4に戻すことができます。ただし、これは変換時に自動生成されるext2_savedというバックアップ用サブボリュームが残っていることが条件です。変換後に大きなデータ変更をすると失敗しやすいため、「ロールバックは条件付きで可能」 と覚えておきましょう。
⚠️ 注意:変換前には必ずバックアップを取ってください。ロールバックできる保証はないため、本番環境での変換は十分に慎重に行いましょう。
SMART(Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technology)は、HDD/SSDが自身の健康状態を自己診断する仕組みです。故障の予兆を早期に検知するために使われます。
smartctl:ディスクの情報確認・診断
smartctl は smartmontools パッケージに含まれるコマンドです。
# SMARTの有効化
smartctl -s on /dev/sda
# ディスクの健康状態サマリーを確認(最も基本!)
smartctl -H /dev/sda
# SMART情報の全表示
smartctl -a /dev/sda
# ショートセルフテストの実行(数分)
smartctl -t short /dev/sda
# ロングセルフテストの実行(数時間かかることも)
smartctl -t long /dev/sda
# テスト結果の確認
smartctl -l selftest /dev/sda
よく使うオプション一覧
| オプション | 説明 |
|---|---|
-H | 健康状態のサマリー(PASSED/FAILED で確認) |
-a | 全SMART情報を表示 |
-t short | ショートセルフテストを開始 |
-t long | ロングセルフテストを開始 |
-l selftest | セルフテストのログを表示 |
-s on/off | SMART機能の有効化/無効化 |
-d nvme | NVMe SSD向けの情報を取得する |
💡 試験に出る!
smartctl -H /dev/sdaの出力がSMART overall-health self-assessment test result: PASSEDならディスクは健康。FAILEDなら要交換のサインです。
💡 【実務メモ】NVMe SSD の場合
近年はNVMe SSDが主流になってきており、デバイス名も/dev/nvme0n1のような形式になります。-d nvmeオプションを使うことでNVMe特有の情報を取得できます。試験範囲外ですが、実務では意識しておきましょう。smartctl -a -d nvme /dev/nvme0n1
💡 仮想環境で試すには?
VirtualBoxなどでは-d satや-d autoオプションを付けると仮想ディスクでも動作することがあります。ぜひ手を動かして覚えてみてください!
smartd:バックグラウンドで監視するデーモン
smartd はバックグラウンドで定期的にSMART情報を監視するデーモンです。問題を検知するとメール通知などを送ることができます。
| ファイル | 説明 |
|---|---|
/etc/smartd.conf | smartd の設定ファイル |
smartd | デーモン名(systemctlで管理) |
# smartdの起動
systemctl start smartd
# 自動起動の設定
systemctl enable smartd
| 項目 | ext4 | XFS | Btrfs |
|---|---|---|---|
| RHEL系デフォルト | – | ✅ | – |
| 整合性チェックのみ | fsck -n | xfs_repair -n | btrfs check |
| チェック+修復 | fsck | xfs_repair | btrfs check --repair |
| 情報表示 | tune2fs -l / dumpe2fs -h | xfs_info | btrfs filesystem show |
| バックアップ | dump | xfsdump | – |
| リストア | restore | xfsrestore | – |
| スナップショット | ❌ | ❌ | ✅ |
| ext4からの変換 | – | – | btrfs-convert |
✅ まとめ:これだけは暗記して試験へ!
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| XFSのチェックのみ | xfs_repair -n(xfs_check は非推奨・削除済み) |
| XFSのバックアップ | xfsdump / xfsrestore(ext4の dump とは別物!) |
| Btrfsの特徴 | subvolume・snapshot・CoW・btrfs-convert |
| Btrfsのロールバック | btrfs-convert -r で可能。ただし ext2_saved が残っていることが条件 |
| SMARTの確認 | smartctl -H /dev/sda で PASSED/FAILED を確認 |
| NVMe SSD の場合 | smartctl -a -d nvme /dev/nvme0n1 |
| SMARTのデーモン | smartd(設定:/etc/smartd.conf) |
✅ まとめを確認したら、次はアウトプットで確実に定着させましょう!
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勉強、大変だと思いますが、焦らず一つずつ積み重ねていきましょう。
皆さんにとって、今日も素敵な1日になりますように!
参考:LPI-Japan 公式試験範囲 https://linuc.org/linuc2/range/201.html